どうやったら英語が話せるようになるのか?

この問いに対して、言語学者たちの意見は様々ですが、ニュージーランドの著名な言語学者Rod Ellisは、どんな場面にもあてはまる基本的な10の法則を発表しました。(Principles of Instructed Second Language Acquisition, 2008)

このブログでは、10の法則を1つずつかみ砕いてわかりやすく解説したいと思います。

法則その1:英語表現を丸ごと覚えてレパートリーを増やし、文法などのルールを理解する力も伸ばすこと

私たちは日本語を話している時に、いろんな口語表現を使っていますね。例えば、お店に入ったら、「〜ください。」とか、久しぶりに人に会ったら「久しぶり、元気?」など、文法を考えて話したりはしていません。英語でも同じで、単語や文法を考えて文を組み立てなくても、丸ごと文やフレーズを覚えて使った方がうまく行く場合があります。

例えば、I don’t know. (知りません。)Can I have …? (〜ください。)How much does … cost?(〜はいくらですか?)などは、そのまま丸ごと覚えて使って、単語を置き換えることでレパートリーがどんどん増えていきます。その後でだんだん文法がわかるようになり、I don’t know. という表現が、実は、I don’t + 動詞の原形であることがわかります。また、”I” を “you” や “we”などに置き換えて、他の人のことも言うこともできるようになります。

多くの日本人は、単語を組みわせて、文法の知識を使って英語を話そうとしますが、それ方法では日本語の直訳英語に陥ってしまい、なかなか通じないという結果になってしまいます。文法を理解することももちろん大事ですが、それよりもまず、英語の表現を丸ごと覚えることをお勧めします。

今はいろんな教材が溢れていますが、私自身はNHKのラジオ英会話を毎日15分くらい聞いていたのがとても役にたち、上達を実感できました。自分のレベルにあった講座を選べることや、たくさん口語表現を学べること、また、毎日15分というのが無理なく続けられて、積み重なるとかなりの量の英語に触れられるというのが良かったです。あとは、私も英会話を習っていたので、レッスンに行って先生やクラスメートたちに覚えた表現を使ってみるようにしていました。

ぜひ、みなさんもいっぱい英語表現を丸ごと覚えて、話せるレパートリーを増やしてくださいね!

奈美